2009年11月18日水曜日

音羽山清水寺 ありがとうの夕べ・落葉忌献茶会



朝晩めっきり冷え込み北風が吹き始め、あんなに勢いのよかった太陽も、雲にかくれぎみのここ最近です。
かの有名な音羽山清水寺にお参りさせていただく機会が多いこの1週間でした。実はこの清水寺を建立するのに一役買った征夷大将軍で有名な坂上田村麻呂さんは、いつもお世話になっている和歌山高野山の守護神、丹生都比売神社の神官の家系であったそうです。この素敵なお宮はまたの機会にご紹介させていただきますね!今回はそんな偶然にちょっとしたご縁を感じつつ‥

時は、日いずる国がひとつ目の都から二つ目の都へ移る間をつなぐ時代に悠久の平和を願って生まれたお寺の話。
時代の腐敗を憂う一人の僧侶 
奈良から、啓示を受け、京へ向かう賢心
聖なる山にて時を待つ修行者 
聖なる水の湧く音羽山にて、修行する行叡居士
千年の都建設に命を奮う将軍
東北地方を平定し、平安京を導く坂上田村麻呂

この3人の出逢いがなければ、音羽山清水寺はこの世に存在せず、清水寺を創建した英雄 坂上田村麻呂公がいなければ平安京は成立が遅れたかもしれない。今年は、その英雄の生誕1200年のイブの年である。

そして、今回の開催日である11月11日は、今から、1225年前、京都が都になるきっかけとなる長岡京へ桓武天皇が遷都を実行した日でもある。

清水寺秋の特別貸切ライトアップ ~ありがとうの夕べ~


11/11、普段は一般公開されていない経堂にて、森管長の法話とコンサート、そしてライトアップイベントに先駆けて特別に清水寺の夜を満喫してきました。なぜかコンサートはエルビス・プレスリー、ご本尊と天井画の龍との組みあわせはかなり微妙でしたが、晩秋の澄み渡る新鮮な空気と紅葉、音羽の滝の清らかな水を身体いっぱいに楽しむことができました☆


そして11月16日、月照・信海両上人を祀る落葉忌にご列席させていただきました。安政5年11月16日、月照上人(1813-1858)が安政の大獄」をのがれ、西郷隆盛と薩摩の瀬戸に入水、上人は不帰の客となられました。翌年3月16日、小塚原の露と消えた実弟の信海上人(1818-1859)を併せ祀られています。
濃茶・薄茶の献茶の儀のあと、織部流による四つ頭茶礼が執り行われ、ご拝服させていただきました。織部流の方々によるお手前でしたが、中国からのしきたりの色濃いとても珍しいもので、四方にわかれたお茶席に、それぞれ四つ頭の方が清水寺のご紋のついたお干菓子と高槻に乗った茶碗をお盆で配り、拝服者は合掌してから中腰になってそれらをお盆から受け取ります。その後、湯差しと茶せんでそれぞれの茶碗に湯を注いで茶を点てていただく、その間拝服者は同じく中腰になって高槻に乗った茶碗を支えておくという、日本であって日本でないような、なんとも不思議な体験をさせていただきました。お茶の味は、苦味と甘味がほどよく調和し、なんとなく大陸の味を感じたのは私だけでしょうか‥?!

お茶席の間、撮影したくてもできないうずうずから開放され、参道の脇に咲く美しい八重椿におもわずパチリ!!

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