2010年12月21日火曜日

関西日仏学館ル・マルシェ・ド・ノエル

12月18日・19日の2日間、京都百万遍にある関西日仏学館にて、ル・マルシェ・ド・ノエルを開催いたしました。

毎月1回日曜日、由緒のあるお洒落な敷地内のガーデンやテラスを解放して、“食からアート!”をテーマにお洒落なマルシェ“ル・マルシェ”を開催しています。
7月17日の祇園祭から始まったこのイベントも、今回で3回目、しかもノエルの特別イベントだけあって力が入ります。ご来場の方々、
御出展の方々、皆様が笑顔になれる素敵なマルシェが出来ますように‥今回は晴れるかなあ、お客様は来られるかなあ、そんな想いと不安がいっぱいのドキドキわくわくのマルシェです。

そして今回は12月、フランスでは、この時期になるとクリスマスにちなんだ商品が並べられるマルシェが出現。一番古く有名なのがストラスブールのマルシェ・ド・ノエル。ストラスブールの中心部が1ヶ月の間、夢のような空間になります。関西日仏学館でも、ノエルの飾りつけとともに、お菓子やフード、ホットワインなどのドリンク、ギフトに最適なノエルの小物達を並べて頂きました!

こんなに素敵なゲートが出来上がりました。



毎回御出展いただいているフロマージュ・ド・ミテスさん。
フランス国家が認めた、MOF(フランス国家最優秀職人)チーズ熟成士が手がけたチーズがいっぱい!本当に美味しいのです~


ル・パッサージュ・ドゥ・アンサンブルさんからは、籠いっぱいのドライフルーツ。

急遽御出展いただいた西村酒店の西村さん。会場中に広がる渋い香りのシガーを銜えながら、通りがかるお客様に「飲む?」とお声がけされていらっしゃいました。普段は滅多にお目にかかれないシャンパーニュや、ちょうどお昼ご飯に持参していた無農薬りんごと最高にあう白ワイン等を頂き‥、贅沢にも渋みが一切ない上品でクリアーな味は、私のワインの概念を覆していただけました。


朽木からご参加いただいた山中屋製パンさん。ドライフルーツとスパイスのきいたケーキは、ほんのりしっとり甘くて、日にちが経つ毎に甘味も増します。


今回はなんとフランストゥルーズからの御出展であるla Violetteさん。すみれのバイオレット一色の店内にあわせ、Hélèneさんのコーディネイトは眼鏡まですべて紫!さすがです。


ル・メランジェの松宮さんは、プチメックのシュトレーレン、そして金箔入りのシャンパーニュのコンフィチュールなどを販売されていらっしゃいました。頂いたクリスマスティー、スパイスがきいて美味しかったです!本場ノエル事情を色々教えていただき、とても勉強になりました。



各ブースを飾った松ぼっくりや木の枝で出来たオーナメント。かつてはこんな状態で山から収集してこられました。

丸太の切り出しを手伝ってくれた佛師の那花氏が遊びに来てくれました。お嬢様と一緒に。 今回の演奏は、以前奈良でもお世話になったイーゼル芸術工房の皆様にお願いしました。子供達が興味津々、集まっています。

あちこち材料を調達したり、真夜中部屋にこもってのスプレー作業、前日の深夜にわたる凍えながらの設営と、苦労は大変なものでしたが、ご参加いただいた皆様のおかげで、とっても素敵なイベントとなりました!

遊びに来てくれたるみちゃん、ともきさん、偶然立ち寄ってくれたブライアン、他に偶然の再会や素敵な出会いを有り難う御座います。まだまだ紹介しきれない素敵なご出展者様、ご来場の皆様、本当に有り難う御座いました!


これからも、マルシェは毎月1回開催いたします。(次回以降1/9、2/6、3/6、4/10開催予定)
お近くにおいでの際は、どうぞお立ち寄り下さいませ!!




関西日仏学館
http://www.ifjk.jp/


関西日仏学館は、オーギュスト・ペレーの弟子であるレイモンド・メストラレと大阪の建築家木子七朗の設計によって1936年に建設されました。国の登録有 形文化財(建物)にも指定されています。2002年秋より改装工事が行われ、建物は最新の設備とともに生まれ 変わりました。2009年末からはフランス総領事館を迎え入れ、豊かで活力ある文化的な対話の場として、その使命を果たそうとしています。

文友会50周年祝賀会 そして 表展

先日、文友会50周年の祝賀会にお邪魔してきました。
場所は京都ホテルオークラ、 光栄にも創立50周年という素晴らしいお席での演奏。皆様の真剣なまなざしに、身が引き締まるおもいでした。

文友会さんは、京都の社寺文化財の造営・修繕や保全に従事されたり 各種物品を調達されたりする方が会員となり、伝統文化財保護の一翼をになっておられます。
http://bunyukai.jp/


会では文化財に携わる色々な方々の興味深いお話をお伺いすることが出来、本当に充実した時間を過ごすことが出来ました。来年2月には、文化財ドックを開催され、鉋(かんな)の使い方やこよりの作り方のWSも開催されるようです。今から楽しみです!


今回お声頂いた宇佐美松鶴堂の宇佐美様と、同級生である司会の和田様。とっても素敵な方々です。宇佐美松鶴堂さんは江戸時代天明年間に創立され、以来表装や文化財の修理等、広くご活躍されていらっしゃいます。


そしてその後、お伺いさせていただいたのは‥


協同組合京都表装協会が主催する表展@京都文化博物館。なんとこちらは今年で95回目なのだとか!それぞれの御出展者がコレクションされている作品を90点ちかくの掛け軸や額などで展示されていました。 竹内栖鳳、堂本印象、前田青邨、橋本関雪等の作品と表装が一挙に拝見できる貴重な会です。

無駄なものが削ぎ落とされたシンプルな直線と、日本画のやさしい曲線とが織り成す絶妙なバランスに、 京都の伝統文化の奥深さを垣間見る事ができました。

なんとも京都の伝統文化にたっぷり浸る時間を過ごすことが出来ました。

2010年11月12日金曜日

地球を吹く そして ムーミンハウス

名古屋5/R Hall & Galleryにて開催されたトランペッター近藤等則さんのライブ。
「地球を吹く」をテーマに、ヒマラヤやマチュピチュ等の世界各地の聖地で演奏されてきた近藤さん、現在は「日本の四季を吹く」をテーマに熊野や阿蘇、沖縄で演奏されているそうです。日本の自然の中で演奏されるとき、気配がとても優しいので思い切り強く演奏できないのだとか。
金管楽器が主であるヨーロッパと、竹の楽器が主である日本との違いはここにあるのでしょうか?

結婚式に呼んで頂いた庄治くんといつかちゃんとの再会でき、熊野で修験道と法螺の修業をされているもっちさんのお住まいにもお邪魔してきました。

もっちさん、名古屋で開催されたCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)http://www.cop10.jp/aichi-nagoya/のオープニングにて、日本の古来からの生物から作られた楽器、法螺貝を吹かれたそうです。厄を祓い大地とつながるという法螺貝、竹から作られた笙となんとなく馴染みを感じます。

愛・地球博の会場をみおろす高台を上ると、なんと!!
そこには大きなムーミンが待っているではないですか!!

なんとここはムーミンハウス、家中にいるムーミンは数知れず。

不思議で可愛いひと時を過ごさせて頂きました。

立冬過ぎ‥

暦のうえではもう冬の始まり。
一番乗りの木枯らしも収まり、
太陽の暖かさの身に染み入る今日この頃。
丹波の黒豆はじめ丹波栗、
今年も味覚の秋を充分に楽しみました‥

先日お邪魔したならやま農園さんの畑の脇に、
こんなかわいいむくご発見。



その場で採って食べたら
シャキシャキとなんと新鮮でみずみずしいこと!!


おみやげに頂いた完全有機・無農薬の紫いもの美しさったら。



見事な文様・色彩、自然の美しさにかなうものはありませんね‥
当然とろけるように甘くって、見て食べて2度楽しめます。


そういえば、少し以前になりますが、
イタリア料理ラ・クロチェッタの若手シェフ西岡さんに、
シーズン一番最後というほおずきをいただきました。
ぷちっと口の中で弾けた後に広がるやさしいあまみと酸味。



その名も道安宝珠喜(どうあんほおずき)、
韓国から伝来した当時のままに残され放置されていた品種を、
天理市山田町の出垣さんが見つけ出し、栽培をはじめたそうです。
その繊細な姿に、眺めているととても優しい気持ちになります。

まだまだおいしい季節は続きます。

2010年10月19日火曜日

夏のおもひで

猛暑とともに、すさまじい勢いで走り去った今年の夏‥

振り返る余裕もなく、気がつけばもう神名月、みのりの秋です。

少しだけ、想い出に浸ることにしました。


まずは、京都リーガロイヤルで開催された京セラ伊藤謙介氏主催のこころの会。
奈良袈裟をお召しになった元唐招提寺、現壬生寺管長信海師とご一緒に。 唐招提寺は私の現風景でもあります。

たくさんの素敵な方々とのご縁を頂戴いたしました。お声がけ頂きました伊藤様に深く感謝申し上げます。


8/5~8/14、10日もの間開催された奈良東大寺門前マルシェ。 大仏殿参道のすぐ脇にあり、興福寺や春日大社を手がけられた宮大工集団である尾田組の地所で、なら燈火会にあわせてマルシェを開催しました。


雄大な大仏殿の鴇尾を眺めながら、おまつりのひととき。ジャグラーのパフォーマンスやアーティストの演奏も入りました。 なんと遠方宮崎からご出店いただいた方も!!宮崎といえば、かつては東征されて大和に初めて朝廷をつくられた神武天皇の生まれ故郷だなあ、と想いを馳せながら‥
ご出店者の方々、ご関係者の方々、 長時間の炎天下の下、本当にお疲れ様でした、そして有難うございました!!


藤本隆子様のお誘いで、神戸王子公園の脇にある、カフェ・ド・仏蘭西にて演奏させて頂きました! 共演は、クラシック・ギターの仁子孝史さん。クラシックの調べと、澄み渡る音が心地よく弾みます。

山と海、そして王子公園の樹々を見渡すとても気持ちの良い場所でした。こちらのドンさんとは、偶然にも前述の門前マルシェでお会いしたり‥!!本当に、ご縁って不思議なものですね。。


愛猫にゃんちの1周忌に、家族とともに蒜山高原へ。

大自然の中でのサイクリング、天国のにゃんちも一緒に楽しんでくれたかな? 夏の鋭い暑さの中でしたが、高原の空気は本当に気持ちよかったです!



有機農業の陽光ファームさんへとリサーチ兼ねて立ち寄った奈良榛原八咫烏神社。 八咫烏といえば、Jリーグで有名ですが、かつて東征中の神武天皇(カムヤマトイワレヒコ)を先導した森の民だと言われています。真夏の暑い陽射しの中、なぜか境内だけ雨が降っていました。



「A Woman with Sho」の記念すべき第1回収録!!
監督の関根先生、撮影のエリック、かなちゃんと。 伊賀の佛師の那花氏の工房へもお邪魔しました。
3日間の強行スケジュール、最後には皆くたくた状態でした‥和歌山の和歌浦、玉津島神社でのご奉納、東大寺二月堂など‥短い間でしたが、本当に充実した時間を有難うございました!!



昨年の三木武夫記念館に引き続き、徳島藍住町の藍の館で開催された「麻・布・藍」展。宮内庁と伊勢神宮にしかご奉納されていない貴重な群馬県岩島麻の手挽き体験。黄金色に輝く様は、まさにJAPANESE GOLD!!! とはいっても、素人の私の挽いたものは‥(涙) 昨年に比べ、今年は少し上達できたようです。来年は、滋賀県近江の藍生町での開催、今から楽しみです!

帰りに寄った祖母の故郷、秘境ともいわれる徳島祖谷の有瀬では、昔桑とミツマタが栽培されていたそうです。蚕も育てていたのでしょうか?過疎で失われつつある素晴らしい誇り高き文化、なんとか復興したいものです。お山の上は、澄んだ空気と絶えず流れる水の音が響き、まさに天上の世界でした。
道に迷い、偶然にもお会いできた坂口さんのお家にお邪魔し、美味しいお野菜をお土産に頂きました☆


毎年9月第4日曜日に開催される櫛まつり。
京都祇園にある安井金毘羅神社の櫛塚にて、折れた櫛やかんざしが感謝とともにご供養されます。古墳時代から現代に至る日本髪と装束に扮した時代風俗行列が神社周辺を練り歩きます。全て地毛で結いあげた日本髪の美しさと結髪の技術のすばらしさ、衣装のあでやかさに圧巻です。楽屋では、あまりの美しさに始終口をぽかんと見とれておりました‥

私は、なぜか唯一の男性の古墳時代の美豆良(みずら)の扮装に。初めての水化粧にどきどきわくわく。残念ながら、本番の写真はないのですが‥もちろん、自分で挽いた麻紐が大活躍したことは言うまでもございません☆
貴重な体験にお声がけ頂いた、京都文化美容クラブの立石ゆかり先生に感謝いたします。


暑さ寒さも彼岸まで、の言葉通り、猛暑から一変、肌寒い夜となった中秋の名月。
嵐の朝、得浄明院さまのバザーに急遽お声がけ頂き、観世会館で能鑑賞、結局夜まで京都を楽しむ滅多とないありがたい機会となりました。嵐の後の澄み切った夜空に煌々と輝く満月は、本当に美しかったです。場所は嵐山法輪寺、京の夜景を見渡しながら。
ご本尊には、美しい万華鏡がライトアップされていました。



なんとも駆け足のご報告となってしまいましたが‥
皆様は、この夏いかがお過ごしでしたでしょうか?
そして、猛暑の後の寒暖差激しい今日この頃、
くれぐれもお身体冷やさないように、充実した毎日をお過ごしくださいませ!

2010年10月12日火曜日

1014_Theatre Project Si 最終公演 マクベス



世界的パイプオルガニストのジャン・ギュー。
彼のアルバムを聴いたときには、時代を超越した鬼才ぶりに驚愕を覚えました。

この舞台では彼の書き下ろし作品を、
彼の愛弟子のジャン・モローが和太鼓と一緒に演奏されます。

オペラと狂言、そしてパイプオルガンと和太鼓、西洋と東洋文化の融合。
本当に素晴らしいようです。
皆様、ご都合よろしければ是非お出かけください!



Theatre Project Si 最終公演

圧倒的音楽で彩る、誰も見たことのない音楽劇『マクベス』

平成22年(第65回)文化庁芸術祭・参加公演 翻案・演出の関根勝のもと、狂言師とオペラ歌手によるシェイクスピアシリーズの上演により、東西文化融合を実現して来たTheatre Project Si。この秋、ついに最終回を迎えます。  

野望の炎に焼かれ、やがて運命に飲みこまれて行く武将夫婦を描く、シェイクスピアの傑作『マクベス』。主演マクベスには、狂言共同社の誇る、実力派狂言師・佐藤融。夫を衝き動かして行く夫人役に、二期会のコロラトゥーラソプラノ・土田聡子。そして狂言共同社から佐藤友彦、井上靖浩、鷲見政行、和泉流野村派より野村小三郎、大蔵流より茂山良暢と、流派を超えた狂言師たちが参加し、その脇を強力に固めます。さらに、通常女性によって演じられる魔女3人を男声バリトン歌手が演じるという演出により、二期会の吉川健一や、伊藤貴之、増原英也が一同に会し、これまでにない魔女の場面を創造します。 

今回の大きな見所の一つが、音楽。400年の歴史を誇るパリのサントゥスタッシュ教会の世界的オルガン奏者であるジャン・ギユー(Jean Guillou)が、この『マクベス』の為に壮大な曲を書き下ろしました。演奏は、彼の愛弟子であるジャン・モノー(Jean Baptiste Monnot)。そして、パイプオルガンの壮大な音に拮抗し得るとして大抜擢されたのが、和太鼓界の若き雄、谷口卓也。この演奏者2人は、奇しくも同世代。次世代を担う若き2人の、かつてない音の競演が実現いたします。

日時:2010年10月14日(木) 18:00開場 19:00開演

場所:京都コンサートホール 京都市左京区下鴨半木町1-26

チケット:全席自由 一般席 5000円(1.2階席) 学生席 2000円(3階席)


マクベス翻案・演出:  関根勝
出演者:
佐藤融(和泉流狂言師)……マクベス

土田聡子(二期会・ソプラノ)……マクベス夫人

佐藤友彦
善竹忠重
井上靖浩
野村小三郎
茂山良暢
吉川健一
伊藤貴之
増原英也
パイプオルガン……ジャン・モロー

和太鼓……谷口卓也

作曲: ジャン・ギュー/石川潤一

アリア作曲: 石川潤一

音楽アドバイザー: 吉田亮一(IVS音楽出版)

音楽コーディネータ: 小林功

衣裳: 吉田装束店

ヘア&メイク: 山崎健志

宣伝美術: 小池真奈美

宣伝デザイン: 石川俊介

原作 W.シェイクスピア

プロデュース 川橋範子

2010年10月7日木曜日

上関原発計画への申し入れ賛同連名募集について

現在、中国電力によって建設着工中の上関原子力発電所。
周辺は、日本の原風景とも言われる瀬戸内の豊かな自然が残されています。
スナメリはじめ、絶滅寸前の貴重な生物が唯一残される地。
その財産が、今まさに崩壊の危機を迎えています。

日本は、ヒロシマにて何を学んだのか?
経済至上主義?
飽和状態をとっくに越えるほどに様々な情報・モノがあふれ、
無駄にエネルギーが消費され、
ますます貧しくなる私達の豊かな文化とこころ。

国や企業の利権のためではなく、本当の幸福が何か、
私達ひとりひとりが小さいことから選択してゆく時期なのではないでしょうか?


これからの未来を生きるひとりとして、私も賛同いたします。

これをご覧になった皆様も、もしよろしければお願いいたします!


上関原子力発電所
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E9%96%A2%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80

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近隣に住む子育て中の母親たちが中心となって、下記のような内容で、10月20日、中国電力に申し入れに行くことになりました。 つきましては、申し入れ書に対する賛同連名を募集したいと思います。

賛同してくださる方は、10月15日までに、世話人(吉岡) sumire-yucca@mx51.tiki.ne.jp  まで、ご住所とお名前をメールしてくださいますよう、お願いいたします。 また前回は、思いがけず300人近い、多くの方の賛同をいただき、心より感 謝しております。
(以下、申し入れ書)


中国電力株式会社御中          
上関原発計画についての申し入れ  

2009年10月20日
             
未来につながる生命(いのち)を育てる会 世話人 吉岡すみれ


上関原発計画、そしてそれに関わる埋め立て工事についてお願いがあります。 わたしたちは、子育て中の母親を中心とした、未来につながる生命にとって大切な環境を守っていきたいと思う市民です。わたしたちの子供たちだけでなく、未来の子供たちが安心して遊び、暮らせる環境があること、それこそがわたしたちの一番の願いです。 わたしたちは、子供のころから電気のある暮らしを享受してきた世代ですが、現在は環境のことを真剣に考えていかなければいけない現実に直面しています。子供や孫など先の世代のことを考えると、電力や自然環境のことも、人任せにせず、自分のこととして考えていかなければならないと思うようになりました。

貴社による原発計画は、27年前から祝島や近隣住民などの反対により、予定が進まず、このままできないものと安心していました。ところが、去年になって急に計画が進められ、また、貴社による埋め立て工事に関わる住民との対立に、不安や不信感が高まり、心を痛めています。反対派の住民や、希少動植物を含めた予定地の環境の中で生命を育む存在は、会社にとって邪魔な存在というような姿勢、わたしたちの暮らしや環境を誠実に考えていないかのようにみえる態度に、わたしたちは悲しい思いをしています。

わたしたちは、下記のことを不安や疑問、希望として思っています。
(原子力発電所についての上関町以外の近隣住民の意向)

現在、上関町のみが原子力発電所の是非について、問われていますが、原発の影響は、広範囲に及びます。 稼働中、排気筒と排水口から出る放射能や薬物は微量であると言われるかもしれませんが、原発近くの海域で魚などの大量死や、奇形が見られるという話はよく聞きます。 また、原子力発電は、原子炉で作られた熱の2/3も海に捨てられるそうですが、たとえ発電時にCO2を出さないとしても、地球温暖化を助長するのには変わりがないと思われます。

さらに、各地の原子力発電所は、度々、トラブルが見つかり、その度に放射能が漏れだしていることもしばしばです。また、今後起こりうる地震の規模は予測がつきません。

わたしたちの毎日の食卓には、農作物や海産物・畜産物などの食材を使った食べ物が並びます。地産地消を唱えられている今、地元の食材を使うことが多いのです。それなのに、原子力発電所が近隣にできることになれば、放射能で汚染された可能性のある食材を食べ続け、内部被ばくする可能性があるという不安を、常に抱えることになります。

いくら、事業者である貴社から人体や環境への影響はない、杞憂であると言われても、何の保証もありませんし、放射能は蓄積され続けるものであり、不安が払しょくされることはありません。

予定地は豊かな自然に恵まれた、活断層のある地盤の弱い入江であり、原発のこと、現地のことを知れば知るほど、この計画は、わたしたちにとって、利益より環境や人体・農業・漁業・観光・経済などに与えるダメージの方が大きいものと思われてきます。 (子供や妊婦の健康被害:小児ガンや小児白血病について)

原発周辺の子供は、ガンや白血病にかかりやすいとききます。 ドイツ政府の行なった研究により、原発の立地周辺で5歳以下の子どもが白血病にかかるリスクは、原発と居住地の距離が近いほど増加することを、はじめて科学的に立証したものとなったそうです。

また、アメリカの研究機関の発表では、原子炉閉鎖で乳児死亡率が最大で54・1%も激減したそうです。

そして、万が一、事故が起こった場合、放射線の被害をもっとも敏感に受けるのは、幼い子供や妊婦であり、原発のある地域では、事故時に被ばくした子供が甲状腺がんになるのを防ぐため、事故直後に服用するヨウ素剤という薬が配備されるそうです。(しかし、そのことは上関原発予定地の近隣に住む住民の間でも、あまり知られていません。)

わたしたちはそんなリスクを、原発が稼働する50年間、子供たちに背負わせたくありません。 わたしたちが子供のために望む環境は、原発のない、そのままの自然です。 (自然エネルギーへの転換)

今では、様々な自然エネルギーの技術が存在します。貴社は、日本は資源がないと宣伝しておられますが、自然エネルギーに恵まれているのではないでしょうか。

太陽光・風力・水力・地熱など、様々な自然エネルギーを利用した発電方法があり、その土地の持つ特色にあった、なおかつ、その土地の環境を極力壊さない発電をわたしたちは望んでいます。
例えば周りを海に囲まれたデンマークでは、洋上風力が盛んです。
豊富な川の水があるブータンでは、ダム型でない小型水力発電により、電力不足に悩むインドへ売電するほどだそうです。
地震が多く自然に恵まれた日本には、原発でない、日本に適した他の発電方法が求められていると思われます。

(今回のブイの設置について)
貴社は10月7日午前7時に、別の港に用意しておいたブイを2基、予定地沖に設置し、海の埋め立て工事に着手したと発表しておられます。中電上関原子力発電所準備事務所は「作業を安全かつ確実に進めるため、今回の手法を取った」と説明されています。 その行動や説明からは、住民の意思より作業優先の考えがはっきりと示されていて、住民の理解を求めている姿勢であるとはとてもいえません。今回の一件は、正当性を疑われても仕方のない行為だと各社の報道を見て思いました。 話し合いの場がもたれないままの、突然の計画的な作業の仕方に、わたしたちは貴社がなぜそんなことを決行されたのが、まだ信じられない思いで衝撃を受けています。

わたしたちはこれ以上、この上関原発問題で心を傷つけられる人が増え、貴社と住民との間に対立の溝が深まることを望みません。禍根が残らぬよう、一日も早い、話し合いの場をお願いします。 以上

以下に、要望と質問事項をまとめました。

・田名埠頭での夜間の作業は、一刻も早く中止し、せめて本来、周知されていた日の出から日の入りに変更してください。

・2008年10月に県知事より出された「上関原子力発電所計画への適切な対応について(要請)」という文書に「事業者においては、特に原子力発電所の安全性、信頼性の確保ということを大前提に、上関原電計画について、地元はもとより、県民の理解を得るための努力をつくすこと。」という文言があります。もっと、住民の理解を得るために努力が必要なのではないでしょうか?

・理解を求める上で、今後、貴社と祝島などの人たちが話し合う場が必要になると思われますが、具体的にどういう形で実現されるおつもりでしょうか? ・どうか、会社の利益だけでなく、人としての道義も大切にしてください。

・わたしたちはこれ以上、対立が続くのを望んでいません。どうか、人道的な対話をお願いします。

・山口県民、また近隣の県の住民の思い、考えも尊重されるべきではないでしょうか?

・原発の危険性についても近隣の住民への説明をお願いします。わたしたちは、一方的に原発を美化しない、公正な宣伝・広告も求めています。

・もし貴社がおっしゃるように原発が安全なのであれば、なぜ電力を多く使う都会に作らないのですか?

・原発が安全であり、人体や環境などへの影響が軽微であるということが本当であれば、なぜ、125億5千万円という多額の漁業補償契約が必要だったのですか?

・排気筒は150mもの高さがあるそうですが、なぜ、そんな高さが必要なのでしょうか?

・排気筒と排水口から空と海に出た放射能は、大地と海に蓄積されていくのではないでしょうか?

・わたしたちが食べるものが、放射能に汚染されていた場合、内部被ばくする可能性があるのではないでしょうか?風評被害の恐れはありませんか?

・子供たちが小児白血病と小児がんになる可能性について。

・わたしたちは、消費者として、原子力発電による電力でなく、自然エネルギーによる電力を求めています。

2010年8月7日土曜日

奈良漢国神社_鎮守の杜コンサート



今日、明日と開催される鎮守の森コンサート@奈良漢国神社。

明日演奏させていただきます。

なんと、獅子舞も御祓いにかけつけていただけるそうです。

とっても楽しみです。

パーカッションのユン・ツボタジさんとギターの水守祥吾さんと合奏させていただきます。



鎮守の杜コンサート

2010年8月7日・8日 19:00~
於: 奈良 漢国神社
→開場地図
8/7 19:00開演 
出演:
松岡ゆりな(ボーカル・ピアノユニット)
Mido(ピアノ弾き語り)

8/8 19:00開演 
出演:
隠岐民謡
(北西光城・北西美子・北西椎菜・北西宗家・北西宗範・鈴木菜摘・阪上幸穂・阪上竜雅)

笙演奏・井原季子
 
芝居・平城京最後の内親王の悲劇                  
「母神」劇中演奏・ユン・ツボタジ
(吉田智也・三橋かのこ・谷口一政・やすきひろこ)
 
入場無料、お気軽にご来場ください。 (雨天の場合中止)
 

2010年7月14日水曜日

有機農法 池野さん

先日、黒豆で有名な丹波篠山を訪れてきました。有機の町として知られる市島町。なんと30年も前から有機農法に町ぐるみで取り組まれてきたそうです。その中でも、こだわりにこだわった有機農家の池野さんの畑にお邪魔してきました。


畑に近づくと、なんとも甘い土の香りが漂います。ここで使われている肥料は、畑でとれた野菜屑を食料に育てられた太陽のもと走り回る鶏さん達の糞尿を肥やして堆肥にしたもの。化成肥料はまったく使われず、もちろん完全無農薬。見るからに元気な野菜達が畑いっぱいに並んでいます。


農薬や除草剤を使わないための虫対策として、最小限のマルチや網を駆使して栽培された野菜達。それでも野菜は虫に食われ、日々雑草は茂ってゆきます。どれだけ手間暇かけても人手は足りず、2・3日目を離した隙に収穫時期を逃したこともしばしばあるとか。雪の時期には、かじかんた手を脇にはさみ温めながら、野菜の世話をしているという池野さん。あくまでも自然の摂理に基づいた野菜を収穫したいという情熱が伝わってきます。



自然農法を学びに神戸から研修に来られた大野さんにも同行いただき、畑のいろんな野菜を見学。収穫したばかりのお野菜の、美味しさといったら!!玉ねぎすらも、そのまま生でいただけます。苦味がなく、とっても甘くみずみずしいのです。



農薬を使って量産栽培された野菜が当たり前になってしまったこの世の中ですが、自然本来の野菜を育てること、食糧を得ることがいかに困難であるか、そして自然の厳しさとその偉大さをしみじみと痛感いたしました。