2010年2月18日木曜日

香十徳


  感格鬼神  清淨心身

  能除汚穢  能覺睡眠

  静中成友  塵裏偸閑

  多而不厭  寡而為足

  久蔵不朽  常用無障


1. 感は鬼神に格(いた)る - 感覚が鬼や神のように研ぎ澄まされる
2. 心身を清浄にす - 心身を清く浄化する
3. よく汚穢(おわい)を除く - 穢(けが)れをとりのぞく
4. よく睡眠を覚ます - 眠気を覚ます
5. 静中に友と成る - 孤独感を拭う
6. 塵裏に閑(ひま)をぬすむ - 忙しいときも和ませる
7. 多くして厭(いと)わず - 多くあっても邪魔にならない
8. 少なくて足れりと為す - 少なくても十分香りを放つ
9. 久しく蔵(たくわ)えて朽ちず - 長い間保存しても朽ちない
10. 常に用いて障(さわり)無し - 常用しても無害


これは香道に関する十の得。古くから香に関する訓や効用を記したものですが、普段の生活においてもなんとも学ぶべきところの多い心得ではないでしょうか?!
嗅覚は最も本能に近い感覚とされ、それを研ぎ澄ますことにより心身・精神の統一をはかった日本人の感性の深さに感嘆を覚えます。

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